歯科材料の種類

歯科医療材料とは

歯の治療では、虫歯などで悪くなった部分を削り除去します。除去した部分は穴が空いたままではいけないので、その部位に金属や樹脂、陶材等の人工の修復物を詰めたり被せたりして、修復を行います。修復する場合には噛む力に耐えうる硬さや強度、口の中で溶け出したり、変質しない、ばい菌が再侵入しないなどの性質が求められます。修復が必要な歯の状態や、噛み合わせ等を考慮したうえで最適な歯科材料で治療することが重要です。
かみ合わせ専門の吉本歯科医院では、患者様お一人お一人のお口のかみ合わせ状態に合わせて治療法をご提案、また患者様ご自身のお望みを考慮に入れて、ご納得頂いた後に、治療を開始いたします。また、ご希望に応じて、 現在口の中に入っている治療物の種類や状態、金属アレルギーの検査へのご紹介も行っております。

歯科医療材料の種類と特徴

金合金

金を主体とした合金。歯科用金合金は金、銀、銅の3成分を基本にして、これに白金やパラジウムを加えたものです。純金(K24)は軟らかすぎるため、歯科材料としてはほとんど使用しません。主にK20、K18、K14などの合金が使用されています。適合性が良く、歯科医療の材料としては優れています。

白金加金合金

金合金の硬さを増すために、白金の含有量を増やした合金です。組成によって、黄金色から白色系のものがあり、金の割合によって、ハイプレシャス(高カラット)、プレシャス(中カラット)、セミプレシャス(低カラット)タイプのものがあります。用途にあわせて超硬質系のクラウン・ブリッジ専用、セラミックス専用のものなどがあります。

金銀パラジウム合金

いわゆる銀歯のことをさします。銀を主成分(50~60%)とし、金を12%以上、パラジウム を20%程度含んでいます。金12パーセント含有のものが一般的です。健康保険が適用されます。(適応条件を満たす場合のみ。)

銀合金

銀を主成分とした合金で、経済性に優れています。主に乳歯のつめものや冠の治療の内側に使用されます。長持ちしにくく、黒ずんで腐蝕してくる傾向があります。永久歯の治療には不向きです。白金族を10パーセント未満含むタイプのものと、全く含まないタイプのものがあります。健康保険適用。(適応条件を満たす場合のみ。)

陶材焼付用金合金(メタルボンド)

陶材、セラミックを焼き付ける金属の土台。メタルボンド内部用の合金です。金属の配分によって、黄金色から銀白色のものがあります。貴金属の多いものから、ハイプレシャス、プレシャス、セミプレシャス タイプの合金があります。また、パラジウム系の合金も使用され、銀を含むものや、含まないものがあります。

チタン合金

チタン、アルミニウム、バナジウム等を含む合金で、生体材料に多く使用されています。医学の分野では代用骨、人工関節など直接体の中に埋め込まれています。チタンは耐食性のある銀色の金属で、生体親和性に優れ、金属アレルギーの原因になりにくい金属でもあります。耐食性、耐熱性にすぐれており注目されていますが、加工が難しいと言った難点もあります。

アマルガム

アマルガムとは、水銀と他の金属との合金です。アマルガムは、水銀に銀などの粉末を混入させて、その場で、歯の修復する部分に詰めて固めます。手間がかからず、コストが低いことから、20年ほど前までは、広く一般的に使用されていました。しかし現在では、水銀の人体への影響が懸念され、使用しない歯科医院が多くなっています。健康保険適応。

レジン

歯科治療用の合成樹脂。安価で白く修復ができるという利点がありますが、強度が低く、耐久性も乏しいため、再治療の必要性と頻度が高い材料でもあります。

吸水性があるため、時間の経過とともに、劣化して脆くなり、黄ばんできます。健康保険適応。(適応条件を満たす場合のみ。)

硬質レジン

前歯のかぶせ物に使用される材料で、少し硬めのレジンです。奥歯の使用に耐えるほどの強度はありません。長期に使用すると磨耗や変色が出ることがあります。健康保険適応。(適応条件を満たす場合のみ。)

セラミックス

高温で加熱し、焼成や融解して製造される非金属無機材料の総称。前歯や奥歯のかぶせものなどに使用されます。見た目にも美しく磨耗や変色の心配がないので長期にわたって使えます。その物性は自然歯に近く、生体親和性の高い、体に優しい材料です。陶材、ポーセレンと呼ばれることもあります。歯科では、アルミナ系のセラミックスや、ジルコニア系のセラミックスなど、歯科医療用のファイン・セラミックスが使用されています。

ハイブリッド・セラミックス

セラミックスの弱点である靭性の低さを解消するために、開発された歯科材料です。硬質レジンの長所である靭性と、歯科接着材との相性を補うために、数パーセントのレジン粒子を配合することにより、セラミックスに近い美しさと、それを超える歯質との接着性を実現しています。強度に加えて、咬合に対する適度な粘りやしなやかさをもっているため、臼歯(奥歯)の修復にやや適した歯科材料です。

ジルコニア・セラミックス

従来のセラミックスの弱点である靭性の低さを解消できるセラミックス。強度も、今までのセラミックスの3倍程度の強度がある上に、曲げ強度が高く、靭性に優れています。硬さとしなやかさを備えた、新世代のファイン・セラミックスです。

ジルコニア・セラミックスの特徴のひとつに、強い力が加わると、結晶構造が変化する点が上げられます。その働きによって、従来のセラミックでは実現できなかった、高い靭性と曲げ強度を実現しています。

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