
こんにちは。香川県高松市で咬み合わせと金属を使わない治療を専門とする「吉本歯科医院」院長の吉本彰夫です。
「手のひらや足の裏に水ぶくれができて、皮膚科に通っても良くなりません」
「口内炎や口角炎を繰り返していて、舌もヒリヒリします」
「頭痛や肩こり、だるさが何年も続いていますが、原因が分かりません」
このようなお悩みで来院される方が、当院には非常に多くいらっしゃいます。そして、そのほとんどの方が「皮膚や体の不調と、歯の治療は関係ない」とお考えになっています。しかし実際に口の中を拝見すると、過去の歯科治療で入れた被せ物や詰め物、土台などの金属が、体に合わずに症状のきっかけになっていることが少なくありません。
この記事では、歯科の金属が原因となる金属アレルギーにはどのような症状があるのか、なぜ何年もたってから現れるのか、そして当院が治療の前に確かめていることについてお話しします。
歯科の金属アレルギーは、何が原因で起こるのか
先にお伝えすると、原因は過去の歯科治療で口の中に入った、金属アレルギーを引き起こす歯科材料です。
具体的には、次のようなものに金属が使われています。
- 被せ物(保険の銀歯・金銀パラジウム合金など)
- 詰め物(銀歯の詰め物、アマルガムなど)
- 歯の土台(神経を取った歯に立てる金属の芯棒)
- 歯の補強材(ブリッジの内側の金属など)
- 入れ歯の金具や金属の床
これらの金属は、唾液の中で長い年月をかけて少しずつ溶け出し、体の中に取り込まれていきます。一度体に取り込まれた金属は、外に出ていきにくいといわれています。そのため、金属アレルギーを引き起こす金属が口の中に入っている限り、症状が良くなりにくいのです。
金属アレルギーには、どのような症状があるのか
症状は口の中や顔だけでなく、手足の皮膚や全身に現れることがあります。
口の中や顔に出る症状
- 口内炎を繰り返す
- 口角炎(口の端が切れる、ただれる)
- 舌炎(舌がヒリヒリする、赤くなる)
- 口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん・頬の内側などに白いレース状の模様やただれが出る)
- 顔面の湿疹
皮膚に出る症状
- 全身性接触皮膚炎(口の中の金属が原因で、離れた部位の皮膚に湿疹が出る)
- 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう・手のひらや足の裏に小さな水ぶくれや膿がたまったぶつぶつが繰り返しできる)
- 扁平苔癬(皮膚に紫がかった平らな発疹が出る)
- 偽アトピー性皮膚炎(アトピー性皮膚炎に似た、治りにくい皮膚炎)
- 難治性の皮膚炎(皮膚科に通ってもなかなか良くならない)
全身に出る症状
- 頭痛
- 肩こり
- めまい
- 不眠
- 原因のはっきりしない倦怠感
このように症状の幅が広いため、皮膚科や内科、耳鼻科などを転々とされたのち、「歯の金属が関係しているのではないか」とたどり着かれる方が多いのです。当院では近年、金属アレルギーに関するご相談が最も多く、年々増えてきています。
なぜ何年もたってから、急に症状が出るのか
金属アレルギーは、体の中にコップがあって、そのコップが金属でいっぱいになったときにあふれ出すように発症する、とお考えいただくと分かりやすいと思います。
花粉症のようにその季節にすぐ反応するものとは違い、歯科の金属アレルギーは、何年もかけて金属が体にたまり、ご自身の許容量を超えたときに症状が出始める「遅延型」です。ですから、銀歯を入れてから10年、20年たって初めて症状が出る、ということが珍しくありません。
「昔入れた銀歯で、今まで何もなかったのだから関係ない」と思われがちですが、むしろ長く入っているほど、たまっている量は多くなっている可能性があるのです。
そのまま放っておくと、どうなるのか
原因となる金属が口の中に残っている限り、皮膚科で塗り薬や飲み薬の治療を受けても、症状が良くなりにくいことが少なくありません。
- 皮膚の症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
- 薬をやめると症状が戻る
- 金属が溶け出し続け、歯や歯ぐきの黒ずみも進む
- 金属の詰め物の境目から虫歯が再発し、歯そのものも傷んでいく
もちろん、皮膚や体の症状のすべてが歯の金属によるものとは限りません。だからこそ、思い込みで銀歯を外すのではなく、まず検査で「本当に金属が関係しているのか」「どの金属に反応しているのか」を確かめることが大切です。
当院が金属を外す前に確かめていること
当院では、症状だけで判断するのではなく、口の中の状態と検査結果をもとに、外す必要のある金属を見きわめてから治療計画を立てています。
まず今入っている金属と歯の状態を確認します
口の中に、どの種類の金属が、どこに何本入っているかを確認します。被せ物や詰め物だけでなく、外から見えない土台や補強材、入れ歯の金具も確認します。あわせて、詰め物の下の虫歯や残っている歯の状態をレントゲンで調べます。
次に、金属アレルギーの検査をご案内します
当院の紹介状で、香川県立中央病院皮膚科・高松赤十字病院皮膚科でのパッチテスト(20項目)をご案内しています。チタンの検査は徳島大学病院をご紹介しています。検査結果をもとに、反応が出た金属を含む材料を特定します。
次に、咬み合わせ(力のかかり方)を調べます
頭痛や肩こりは、金属アレルギーだけでなく、咬み合わせの力のかかり方が関係していることもあります。材料を替える際には、咬み合わせも同時に確認し、必要に応じて調整します。
反応が出た金属から順に、体に合う材料に替えます
検査で反応が出た金属を含む詰め物・被せ物・土台を、金属を使わない材料に替えていきます。外す際には削る量を必要最小限におさえ、外す順番や回数は、歯の状態と症状に合わせてご相談します。
こんな方は一度ご相談ください
- 手のひらや足の裏に、小さな水ぶくれやぶつぶつが繰り返しできる
- 口内炎や口角炎を繰り返し、舌がヒリヒリする
- 顔や手足の湿疹が、皮膚科に通ってもなかなか良くならない
- 頭痛・肩こり・めまい・不眠・倦怠感が長く続き、原因が分からない
- ネックレスやピアスで、以前よりかぶれやすくなった
- 口の中に、銀歯・アマルガム・金属の土台・入れ歯の金具がある
- 治療した歯のまわりの歯ぐきが黒ずんできた
ひとつでも当てはまる場合、原因は「皮膚や体質だけの問題」ではない可能性があります。
この記事のまとめ
✅ 歯科の金属アレルギーの原因は、過去の治療で入った被せ物・詰め物・土台・補強材・入れ歯の金具などの金属です。
✅ 症状は、口内炎・口角炎・舌炎・口腔扁平苔癬などの口の中の症状から、掌蹠膿疱症・全身性接触皮膚炎・偽アトピー性皮膚炎などの皮膚の症状、頭痛・肩こり・めまい・不眠・倦怠感などの全身症状まで幅広く現れます。
✅ 金属は何年もかけて体にたまり、許容量のコップがあふれたときに症状が出る遅延型のため、銀歯を入れてから長い年月がたって発症することがあります。
✅ 原因の金属が口の中に残っている限り、皮膚科の治療だけでは症状が良くなりにくいことがあります。
✅ 大切なのは、症状だけで判断せず、口の中の金属の確認と皮膚科でのパッチテストで原因を確かめてから、体に合う材料に替える計画を立てることです。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 皮膚の症状があれば、歯の金属が原因と考えていいのでしょうか。
A. そうとは限りません。皮膚の症状には多くの原因がありますので、思い込みで金属を外すのではなく、まず皮膚科でのパッチテストで、歯科用金属に反応があるかどうかを確かめることをおすすめしています。
Q2. 市販の塗り薬や、皮膚科の薬で様子を見ていてもいいですか。
A. 薬で症状が一時的に落ち着くことはありますが、原因の金属が口の中に残っていると、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが少なくありません。薬で抑えながらでも、一度原因を確かめておくことをおすすめします。
Q3. 症状が軽いうちは、放っておいても大丈夫ですか。
A. 金属は体にたまり続けますので、症状が軽いうちに原因を確かめておくほうが、その後の選択肢が広がります。今すぐ治療するかどうかは別として、まず検査で今の状態を知っておくことが第一歩です。
Q4. 金属を外して材料を替えると、症状はすぐに良くなりますか。
A. 体にたまった金属が減っていくには時間がかかるといわれており、症状の変化の出方には個人差があります。治療の効果をお約束することはできませんが、原因の金属を取り除くことは、症状の改善に向けた出発点になります。
Q5. 何科に相談すればいいのか分からず、受診をためらっています。
A. 皮膚や体の症状で、口の中に金属が入っている方は、まず当院にご相談ください。口の中の金属を確認したうえで、必要な方には皮膚科への紹介状をお出しし、検査から治療までの流れをご説明します。無料メール相談からでも結構です。
金属アレルギーの症状でお悩みの方へ
「皮膚科に通い続けても良くならず、歯の金属が関係しているのではないかと感じている」
「頭痛や肩こり、だるさの原因が分からないまま、何年も過ごしている」
香川県高松市をはじめ、徳島・愛媛・高知など四国各地から金属アレルギーの症状のお悩みを抱えた多くの患者様が、当院にご相談にいらっしゃいます。
当院では、今入っている金属の種類と状態、咬み合わせの力のかかり方、必要に応じた皮膚科でのパッチテストの結果を確認してから治療計画を立てています。削る量を必要最小限におさえ、再発を予防し、体に合う材料を選ぶことを大切にしています。
院長の吉本彰夫は、(一社)日本歯科専門医機構認定の補綴歯科専門医、および(公社)日本補綴歯科学会認定の補綴歯科指導医です。
どうぞお一人で悩まずに、ネット予約または無料メール相談よりお気軽にご相談ください。


院長プロフィール
吉本歯科医院 院長 吉本彰夫
九州大学歯学部卒業
岡山大学大学院 歯学博士(平成17年3月)
(一社)日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医
(公社)日本補綴歯科学会認定 補綴歯科指導医
咬み合わせと補綴(入れ歯・被せ物・インプラントなど)を専門分野として、日々の診療にあたっております。
More from my site
吉本彰夫
最新記事 by 吉本彰夫 (全て見る)
- 銀歯が取れた・欠けたときに疑う咬み合わせの力 - 2026年10月3日
- 自分の口に何の金属が入っているか調べる方法 - 2026年10月1日
- 銀歯を白いセラミックインレーに替える前に知ること - 2025年4月25日






